高齢者にも乳酸菌
乳酸菌が高齢者にも有効な菌であることは、乳酸菌の働きや効果についての研究に拍車をかけることになったロシアの細菌学者のメチニコフ博士によるブルガリア地方の長寿と乳酸菌食品との関係に着目した研究結果としての「乳酸菌による不老長寿説」で明らかになりました。
その後の研究で、乳酸菌には「抗菌作用によるアンチエイジング効果」「抗がん作用」「骨密度の低下抑制作用」など高齢者に有効な働きがあることが証明されています。
乳酸菌には、毒素によって作り出される腐敗菌や病原菌の活動を抑える抗菌作用があり、この抗菌作用によって腸内環境が整えば栄養成分も確実に分解・吸収されることから、老化の促進に歯止めがかかるのです。
また、タンパク質は腸内に悪玉菌が多いと消化の際に発ガン物質を生成しますし脂肪も腸内で消化されたあとにガンを誘発する物質を発生させます。
乳酸菌には、こうした有害物質を吸着して排出する働き、すなわち発ガン物質を取り除く抗がん作用もあります。
また、カルピス株式会社発酵応用研究所からは、乳酸菌飲料の継続飲用および飲用をきっかけとした交流の場を設けることによって、高齢者のQOL(精神面を
含めた生活全体の豊かさを)の向上につながる可能性があるとの研究結果発表していますし、(独)農業・食品産業技術総合研究機構
畜産草地研究所からは、乳酸菌H61株が老化による皮膚の潰瘍の防止、骨密度の低下を抑制する効果があることが報告されています。